The 13th Lab. −第13研究室−

2018年3月4日、気仙沼アクティブコミュニティ大学の第2期が終了した。


気仙沼アクティブコミュニティ大学は、気仙沼市が主催し東北学院大学が運営する地域向け講座。
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表の川北秀人さんが提唱する小規模多機能自治の考え方を取り入れた地域自治の手法や他地域の事例を学びつつ、受講生自身が関わる地域の状況に合わせて導入していこうというものだ。
第2期は2017年7月に開講し、3月まで全11回の講座を実施し、自治会の役員や社会福祉協議会の職員など20名弱の人が参加した

1 気仙沼アクティブコミュニティ大学の概要

講座の内容としては、以下の通り。

  1. 第1回:「アクティブ・コミュニティってなんだろう」・・川北秀人さんによる地域コミュニティづくりについての講演
  2. 第2回:「地域の現状を学ぶ」・・小規模多機能自治の考え方をふりかえり、地域の具体的な事例との関わりを考える
  3. 第3回:「自分が活動するコミュニティを考える」・・受講生自身の活動地域/コミュニティの範囲を定める
  4. 第4回:「経済の視点から地域を分析する」:マクロな観点から地域を分析する考え方と手法を学ぶ
  5. 第5回:「地域を調査する」・・地域資源を見出すためのフィールドワークの手法を学ぶ
  6. 第6回:「地域を調査する」・・フィールドワークの結果をもとに地域資源を抽出する
    >>さらに地域住民のニーズ調査を実施
  7. 第7回:「地域コミュニティの先進地視察」・・近隣の先進地を視察し、自地域での活動のためのヒントを見出す
  8. 第8回:「活動テーマを定める」・・受講生自身の活動のテーマを定める
  9. 第9回:「活動計画を立てる」・・講座終了後の地域での活動の計画を立てる
  10. 第10回:「活動計画を立てる」・・講座終了後の地域での活動の計画を受講生同士でブラッシュアップする
  11. 第11回:「修了報告会」・・各受講生の今後の活動計画を発表する

第1回と最終回には気仙沼市長も時間いっぱい参加し、気仙沼市としての本気さがひしひし伝わってくる講座だ。

 

2 受講生のアクション

修了報告会では、受講生のみなさんがこれから取り組む活動として

  • 森前いきいきサロン:朝のラジオ体操からスタートして、高齢者が安心して暮らせる地域をつくる活動
  • 結婚でまちおこし:「仲人士」の資格を持つ人が、お見合いや料理教室など地域の婚活を支援する活動
  • スマイルタウン:災害公営住宅で互いの声がけから初めて新たにコミュニティを構築していく活動
  • アクティブシニアが輝く地域:50年間孤独死がない地域で、住民と地域団体、専門家が協力して「誰ひとり取り残されない地域」を持続する活動
  • 女性の自治会参画:女性部会が自治会活動のエンジンとなるための仲間づくり活動
  • 駅前つなげるプロジェクト:駅前に作られた高層の災害公営住宅で自治会設立に向けた活動
  • 母子寡婦みんなのHappyUp:シングル家族が集い支え会える場を作る活動
  • 地域ぐるみ子育て支援:新設されたコミュニティセンターで「ババカフェ」を立ち上げ、自治会に子育て支援部をつくる活動
  • 夢プロジェクト委員会:子ども会を支え、地区の子ども達が考えた企画大人と一緒に実現する活動
  • 支え合い健康プロジェクト:地域の多世代交流と「いきいき高齢化社会」の実現を目指して健康ワークショップに取り組む活動
  • 心を癒やす花の島:住民みんなの集いが持て、観光客が癒やされる島にするために荒れた道端の花壇を整備する活動
  • お茶っ子サロン:地域の「人交密度」を高めるための仲間づくりサロン活動
  • 魅力ある住みよい地域づくり:地域にあったまちづくりを考え、若い人たちにまかせきる活動

といったものが発表され、その後の懇親会では9月に自主的な活動報告会を実施することまでが決まった。

3 所感

住民の自治活動は横から圧力をかければ進むというものではない。
既存の地域コミュニティのあり方についてふと立ち止まり、本当に必要なものとそうでないものを識別し、住民一人ひとりが望むものをみんなで作り上げていく。
そんな状況になるには、継続的に地域そのものを耕し続ける必要がある。

これまでの地域=正しいもの、守るべきもの

ではなく、地域と地域住民が自ら変化する必要があること、そして変化できることを学べる講座として、気仙沼アクティブコミュニティ大学は続いていくのだろうと思う。

気仙沼ACU修了第13研究室で公開された投稿です。

コメントは利用できません。